切り絵の制作行程

今日は、このブログの題字を制作するときの行程をサンプルに、
わたしがいつもどんな手順で切り絵を作っているかをご紹介します。
切り絵をなさっている方は、みんなだいたい同じやり方だと思いますが、どうでしょう。


1.アイデアスケッチをする。

2.スケッチを元にきちんとした下絵を作る。
大きなサイズのものを作るときは、構図の白黒のバランスをチェックするために色の塗り分けを必ずしますが、小さなサイズのときは、だいたいのイメージを想像しながら線描きします。

3.下絵をコピーし、スプレー糊を少しだけ吹き付け、切りたい紙に貼る。

4.細かい部分からカッターナイフで切っていく。大きく切り抜く部分は後回しにしたほうが、仕上がりがきれい。

5.時々、裏側を見て、きれいに切れているかをチェックする。

6.全部切り終えたら、下絵の紙をていねいにはがす。

7.台紙に貼り付けて完成。

切り絵をしたことがない方は、気が狂いそうな辛気くさい作業だと思われるかもしれませんが、慣れると紙をナイフで切る感触が楽しくなってきます。
いちばん頭を使うのは、最初の下絵作り。
白黒明暗のバランスよく、絵や文字をパズルのように組み合わせていきます。
切り絵というと、絵のすべてのパーツがつながっているイメージですよね。
わたしもなるべくつながっている方が、切り絵の面白みがあると思いますが、離れているパーツがあったとしても、完成したときに見づらいものだったり、ムリを感じるものになったりするよりは、デザイン的に見やすく美しければそれでよいと思います。
このちょっと面倒な下絵作りも、切り絵ならではの楽しさ。
折り畳んだ紙をハサミで切り、広げると美しい模様の完成。という手法の切り紙もありますが、わたしにとって、カッターナイフは絵筆の代わり。
水彩画や油絵を描くのと同じように、紙を切って絵を描きたいのです。