妖精=妖怪?

把瑠都、おめでとう!!大っきい赤ちゃんみたいな外見とすさまじいパワー、そして明るい性格がいいね!

さて、先週末は『Fairy Tail 〜妖精たちの物語〜』という展覧会を観に、三鷹市美術ギャラリーへ。
妖精というと、ロマンチックでファンシーなモチーフの代表のような気もしますが、イギリスではちゃんと『妖精学』という学問があります。

19〜20世紀初めのイギリスは、産業革命の反動で超自然的なものに対する関心が高まっていました。 降霊会が流行ったり、あの有名な妖精写真の真偽が大きな論争となったのもこの頃です。
展示されているのは、この時期に妖精を題材に作られた絵画(主にシェイクスピア劇が題材)や絵本、陶器など。高校生の時に夢中で模写をしたアーサー・ラッカムの絵本の原画もありました。


いろんな絵がありましたが、とにかく「可愛い〜」の連発です。
水彩でホワホワと繊細に色を付けてあるのもいいですが、こってりした油絵で描かれている妖精も魅力的です。
森の中を流れる川の中に、緑色をした美しい女の妖精が、こちらに背を向けて土手の上を見ている絵。視線の先には、赤いチェックのキルト(スカート)を履いた若い男。妖精が若者を誘惑しようとしている場面で、ちょっと怖い感じです。なんだか女河童っぽい・・・。


考えてみると、妖精は日本でいう妖怪かもしれません。
そういえば、日本でも明治末期、大物作家や画家、歌舞伎俳優などの間で百物語の会(参加者が蝋燭を中心に円になって座り、怪談を順に話す会で、最後に蝋燭を吹き消すと幽霊が現れるという)が大流行りでした。泉鏡花鏑木清方らも参加して、不思議な体験談や、近しい人から聞いた謎めいた話をしていたようです。楽しそう〜。


そうそう、前述の妖精写真もありました!コナン・ドイルも信じたという、人間の女の子と妖精が一緒に写っている写真です。10年程前に別の展覧会で見たときは、「ワ〜ッ、本物っぽい!」と思いましたが、今回見ると、なんか切り抜いたものを貼付けてるっぽい・・・。アレ? もしや、心の純粋さが失われてる??


画像は、以前、妖精が棲むケルトの森をイメージしたお花屋さんから依頼された、お店のマークです。切り絵で作りました。

そして、こちらは、わたしが高校生の時に模写した妖精の絵。水彩画です。アーサー・ラッカムの絵本の数ページ分を、勝手に1枚の絵に構成しています。(ラッカムさん、ごめんなさい〜)先日帰省したら、実家の廊下に飾ってありました。笑