春の竜宮
今日は良い天気で、暑いくらいですね。
報告遅くなりましたが、先日完成した帯地です。
題名は、『春の竜宮』。絹地(紬)に顔料・藍染め。
発想の源は、小泉八雲の説話集にある『鮫人の恩返し』という物語です。竜宮を追い出された鮫人が、人間の家の庭池に居候する話で、竜宮を思って鮫人が泣くと、こぼれた涙がざくろ石(ルビー)に変わって転がるのです。
帯地の中の水玉は、ざくろ石などの宝石もイメージしています。
海の生き物の絵柄ですが、真夏用の生地だと7・8月しか着用出来ないので、トロピカルっぽい雰囲気というより古典的なお目出度い春の雰囲気を意識して、紬の生地で作りました。
着用時期のメインはお正月明けの2月頃から5月くらいまでを想定していますが、暑さが残る9月末〜10月半ばにも着ていただけると思います。
モチーフは、伊勢エビ、タツノオトシゴ、珊瑚、岩場の青海波など、縁起の良いものを選んで配置しています。
いつか着てくださる方に、宝石みたいなキラキラした幸がたくさん訪れますように!