Jurassic Summer

夏になると、恐竜展や恐竜番組が盛り上がるようになったのは、映画『ジュラシック・パーク』が公開されてからでしょうか。原作者マイクル・クライトンによって、琥珀に閉じ込められた蚊から、恐竜のDNAが採取されて現代に甦るという、これまでになかった科学的な切り口の物語が生まれました。現実には、この方法はまだ不可能のようですが、恐竜を身近に感じるリアリティがもたらされたような気がします。わたしもこの小説により、いっきに恐竜ファンとなりました。ということで、今回は、恐竜について書いちゃいます!


・追われたくない!最強のハンター
ジュラシック・パーク』が書かれた頃から、しっぽを引きずり愚鈍な動きをする巨大な爬虫類と思われていた恐竜は、実は俊敏で、チームワークで狩りをするほど賢いことがわかってきました。中でも最も大きな発見は、ティラノサウルスなどの獣脚類(肉食恐竜)が、鳥の祖先であることが判明したことではないでしょうか。それまでにも、始祖鳥や翼竜などの化石は発見されていましたが、獣脚類は鳥とは関係ないものとされていたのです。2007年には、『ジュラシック・パーク』に出てきたヴェロキラプトルにも羽毛の痕跡が見つかりました。映画ではもちろん羽毛はありません。
鳥には、気嚢システムという、酸素を随時肺に運べる構造があり、これによって渡り鳥は何千キロも羽ばたき続けられるのですが、肉食恐竜にもこのシステムがあったということは、いくら獲物が必死に逃げても、平気で長距離追いかけることが出来たのでしょうね。コワイですね〜。カッコイイですね〜。
さて、ティラノサウルスといえば、グラムロックの代表、Tレックスマーク・ボランは恐竜ファンだったのかな?爬虫類的と言われる彼の声とうねりのあるギター、セクシーなコーラス、時折コンガが入ったりするちょっとエキゾチックなサウンドに首ったけ!


・バリエーションいろいろ!
恐竜には、実にさまざまな種類があります。先程の肉食恐竜のほかに、首としっぽが長〜いスーパーサウルスなどの大型草食恐竜や、背中に剣がたくさん付いたステゴサウルス、くちばしと衿のフリルがかわいいトリケラトプスなどは大人気。ほかにも、頭突きの得意なパキケファロサウルス、頭にラッパのような仕組みの骨を持つパラサウロロフス、ワニに似た口を持ち水辺に棲んで魚を捕っていたというスピノサウルス、背中は刺だらけでしっぽも鉄球みたいなのが付いているアンキロサウルスなどなど、実際にいたと思うとワクワクする面白い風貌の恐竜がたくさんいます。
ただ、色だけは、未だに解明されていないそうで、本当はどんなだったのか非常に気になります。気候が暖かだったということは、アフリカやアマゾンに棲む動物のように、派手な色だったのかなー。個性的な風貌を想像しつつ、その名前を覚えることも恐竜ファンにはたまりません。あら、これって何かに似ている。なんと!力士の名前を覚える楽しさに似ています!力士も、大きくて、それぞれの得意技があって、名前も個性的!


・実在のドラゴン
昔、山を掘っていたりして恐竜の骨が出てきたら、龍やドラゴンの骨だと思われていたようです。こうして龍やドラゴンをモチーフにした神話や物語がたくさん作られて、信じられていたのでしょう。素敵。
さて、恐竜博に行くと毎回たくさんの恐竜の骨を見ることが出来ます。でも、わたしは骨のファンではなく、恐竜の生きている姿が好きなのです。骨を見ながら必死に頭の中で肉付けされた姿をイメージするのですが、疲れますし、想像力にも限界があります。ここはひとつ、中生代の植物に埋め尽くされた空間に、生々しく動いて時々ものすごい声で鳴く実物大の恐竜フィギュアがたくさん置いてあって、生臭いにおいなんかもする恐竜博を、ぜひどなたかに企画してほしいものです。