お目目パワー

タンポポ満開!

綿毛ボールも満開!

たんぽぽのベイベー、綿毛。
頑張って遠くまで飛んで行けーィ。




この春から保育園に通い始めた子どものために、先月は 園で使用する物をたくさん準備しました。
タオルエプロンや布団カバー作り、あらゆるものへの名前の縫い付けと書き入れ。
幼稚園に比べると保育園は作る物は少ないと思っていましたが、園によって色々あるようです。
作るのは大変でしたが、これから長い時間離れて過ごすと思うと、 手作りした物が自分の代わりに子どもの近くにいるような気がして気合いが入りました。
昼間は子どもがいるので針は使えず、夜なべするか、休日に家族が子どもを連れて出かけている間の作業です。
ほとんどの物は ミシンでどんどん作りましたが、一番時間がかかったのが布団カバーの端のスナップボタン付けでした。
一つずつ手で縫い付けます。
7箇所×雄雌2つ×洗い替え2枚分で28個か。多い〜・・・ひたすらチクチクチクチク。




そういえば、日本には子どもが健康に育つようにという祈りを込めた『背守り』というものがありますね。

(画像出典 http://www4.airnet.ne.jp/sakura/interior/024_semamori.html?
古来、魔物はじっと見つめる目を嫌うといわれます。
赤ちゃんの着物は小さくて背中に縫い『目』がないため、そこから魔物が入って来ないよう、わざわざ縫い目の印を付けるという風習がありました。それが『背守り』です。
江戸時代から昭和の初め頃まで一般的に行われていたようです。
当初はごくシンプルな形だったそうですが、時代とともに複雑な文様に多様化していきました。可愛らしい模様がたくさんあります。
わたしも子どもが生まれたらぜひ縫おうと思っていましたが・・出産直前まで忙しくて全然準備出来ず。生まれてからはもちろんそんな時間の余裕はありませんでした。
ん〜作りたかったなあ。
でも、背守りがなくとも、わたしがいつでもギヌロと睨みをきかせて魔を吹き飛ばしていたので、子どもは元気に大きくなっています。
背守りは孫に作ってやろう!




縫い目のパワー。
戦争に子どもや夫を送り出すときに持たせた千人針も、赤い糸の結び目を千人分集めた強力なお守りです。
弾除けといってお腹に巻いていたんですものね。
家族を戦地に送るなんて・・どんなに辛い気持ちだったか計り知れません。守りたい一心で、思いを込めた布をお腹に巻かせて送り出していたんですね。




目と言えば。
着物の文様には籠目(かごめ)という籠の編み目の模様があります。編み目の星形は魔除けの模様とされ、江戸時代の武将が好んだそうです。

(画像出典/wikipedia
庶民の家の前にも籠が伏せておいてあったと言います。
やはり目ってすごいパワーなんですね。




目つながりで。
トルコには、目の形をしたナザール・ボンジュウ(トルコ語:Nazar boncuğu)というお守りがあります。

(画像出典/wikipedia
身につけた人に代わって邪視を受けてくれるといいます。強い邪視を受けると割れてしまうとか。
邪視とは他人の嫉みの目。何より怖い呪いなのかも。
しかし、邪な念を他人に送ると何倍にもなって自分に返ってくると言いますからね。他人のハッピーを喜び合える心でいたいものです。
うちにもいくつかナザール・ボンジュウがありますが、割れたことはないな〜。




古代エジプトにも目の文様が。ホルスの目。太陽を表す文様です。
あと、『画竜点睛』とか『だるまの目入れ』とか・・
人類にとって目とは特別な力を感じるものなのかも。
いやいや、昆虫にも大きな目を模した羽を持つものもいるし・・
それにしても、トルコやエジプトのように目そのものを象った模様ではなく、『籠目』とか『縫い目』『結び目』など言葉の中の『目』を洒落のように用いるのは日本人だけなのかな。




・・なんてことを果てしなく考えつつ、チクチク終了。
子よ、この布団カバーで楽しい夢をみてくれぃ!