大好きな道

1ヶ月もご無沙汰してしまいました!みなさん、お元気ですか? わたしは元気ですよ。

この絵は、15年程前に制作したフェルト版画です。
ちょっと奇妙な絵ですよね(笑)。この時はこういう気分だったんでしょう。


さてさて、学生時代、わたしは東京都小平市にある美大に通っていました。
大学のそばには、太宰治が入水したことでも有名な玉川上水があります。
その上水沿いには雑木林の遊歩道があり、クヌギやコナラなどの林道になっています。


初夏の木漏れ日はうっとりするくらいキラキラ。夏の夜はカブトムシやクワガタがたくさん。秋は落ち葉のふかふかクッション。どの季節も美しい道です。
卒業後に就職して大阪に住んでいた頃も、よくこの道を思い出していました。
5年後に再上京した時は、真っ先にこの道を歩きに来て、またしばらくこの上水の近くに住んでいました。


先の5月26日、各メディアでも話題になりましたが、小平市住民投票が行われました。
1963年に計画された都道整備計画をそのまま実行するか、見直すか、というものです。
この計画には、玉川上水沿いの樹木約480本の伐採が含まれています。


わたしがこの住民投票を知ったのは、投票日の1週間前。とてもショックでした。
ただ、その大きな道路による恩恵もあるようです。渋滞の緩和による経済効果や災害時の延焼防止など。


でも、50年も前の計画そのままというのはちょっと疑問に思いました。
50年というとあらゆるものが変化します。生活や価値観も。
本当に480本も木を伐る必要があるのか?出来るだけ残そうという工夫はしたのか。どれほどの市民が詳細を知って納得しているんだろうか。
小平市長は投票率50%以下なら開票もしないと言っているし・・(この方自身は投票率37%で当選したそうです)。


この投票は、いきなり賛否を問うのではなくて、計画を『実行する』か『見直す』かというものです。
道路を作ることで良い効果もあると思うけど、出来ればもう少し時間をかけて見直してほしい。
現在わたしは小平市民じゃないので投票に参加できません。とりあえずは、小平市民の知り合い2人(しかいませんでした・・)に連絡をして、投票に行ってもらうようお願いしました。
投票日直前は、新聞やテレビのニュースでも取り上げられたので、50%は大丈夫なんじゃないかと思っていました。


しかし結果は、予想外の35%。
う、うそ・・まさか市民がこれほど関心を持っていないとは。
市のやり方がどうこうというより、最もダメな結果が・・・。


わたしは広島県福山市の出身ですが、同市の鞆の浦という古い漁港の埋め立て架橋計画が問題になって、30年以上、利便性と景観の対立になりました。
結果、訴訟判決により計画差し止めとなりましたが、利便性を求める住民側とも話し合いが何度も行われて、去年ようやくお互いが歩み寄った方向性が出たようです。
(簡単にまとめた記事がありましたので貼っておきます↓)
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/108600.html

小平の件も、着工までにいろんな立場の人がフェアに話し合える場が出来るといいなと思います。