な、なんと「愛を染める」とは!


写真中央の額縁、人間国宝の型染め作家、芹沢けい(文字が表示できません・・金へんに圭です)介さんの型絵です。なんと、先日、直弟子だった方から頂きました!

わたしにとって、芹沢けい介さんはスーパーヒーロー。
型染めの技術はもちろん超人的ですが、それだけでなく、万物への慈愛のようなものを全ての作品から感じます。それと強い信念も。ほかにもいっぱい色々。言葉では言い表せません。


この型絵に描かれているのは梵字です。最初に見た時は、「イノシシ(亥)?」
いやいや、イノシシは蓮花座に座らないし・・


『芹沢けい介の文字絵』(芹沢長介杉浦康平 共著)を読んでみると、この文字はサンスクリット語で、『愛染明王』と呼ばれる密教の仏尊の種字。愛染明王は、人間の最も強い煩悩の一つである愛欲、その愛欲にそのまま染まることで悟りを求める心に結びつくという御利益に満ちた仏だそうです。ワー!愛欲に染まって悟りを!すごいー。
芹沢さんの有名な文字絵の中に『布染メ 心染メ』という美しい作品がありますが、『染める』の文字にも掛けておられるんでしょうね。


おこがましくも、自分の切り絵の横に並べて飾ってみました!夢の競演(わたしにとって)!!図に乗ってるな〜。


じっくりよーく見ると、型を彫る時に、ここで一度刀を上げて方向転換されてるなとか、ここで僅かにカーブして膨らみを作ってるんだなとか、微妙な部分が分かります。これ、すごい教科書だ!


イノシシじゃないけど、蓮花にパグ犬。以前、切り絵で作ってました・・